この巻(マキ)竜音(リュウオン)の巻(マキ)、つづく巻五(マキゴ)は極(キワミ)の巻(マキ)、巻六(マキロク)は至恩(シオン)の巻(マキ)、巻七(マキナナ)は五葉(イツハ)の巻(マキ)ぞ。この五十黙示(イセモクジ)の七巻(ナナマキ)は神、(カミ)人(ヒト)共(トモ)に与(アタ)へたもの、一巻(イッカン)からつづいたものぞ。同(オナ)じ意(イ)をもつものが天国(テンゴク)にもあるのであるぞ。合(アワ)せて三十巻(サンジュッカン)、これで岩戸(イワト)までの神示(フデ)の終(オワ)りぞ、前(マエ)に出(ダ)した黄金(コガネ)の巻(マキ)からの七巻(ナナマキ)(日月地(ヒツキクニ)聖典(セイテン)下編(シモヘン))は人民(ジンミン)に与(アタ)へたものであるぞ。 言(コト)やめて草(クサ)の片葉(カタハ)も陽(ヒ)にのび行(ユ)かな。八十(ヤソ)隈手(クマデ) 行(ユ)きにし神(カミ)は 今(イマ)かへります。素盞鳴(スサナル)の 命(ミコト)しらせる 海原(ウナバラ)ぞやよ。天ヶ下(アメガシタ) おつるくまなく 照(テ)らす大神(オオカミ)。高低(タカヒキ)の伊百理(イホリ)かきわけ きこし召(メ)すらむ。罪(ツミ)と言(イ)ふ 罪(ツミ)はあらじな 神(カミ)の子(コ)なれば。ひふみ百千万(モモチヨロズ)と咲(ゑ)ます 元(モト)つ太神(オオカミ)。八十伴男(ヤソトモノヲ)百(モモ)足(タ)り足(タ)りて 仕(ツカ)へまつらむ。行(ユ)く水(ミズ)に 清(キヨ)めて仕(シマ)ふ 極(キワ)みの宮殿(ミアラカ)。言霊(コトタマ)の 栄(サカ)ゆる御歌(ミウタ)に はらひてましを。みそぎして 祝(イワ)ふ生命(イノチ)ぞ 弥栄(ヤサカ)ましませ。安国(ヤスクニ)の 瑞穂(ミヅホ)の国(クニ)と御(シラ)し給(タマ)ひぬ。八重雲(ヤエクモ)の 十重雲(トエクモ)千別(チワ)き 千別(チワ)き天降(アモ)りぬ。千木(チキ)高知(タカシ)り美頭(ミヅ)の御殿(ミアラカ)咲(エ)み仕(ツカ)へなむ。許々太久(ココタク)の罪(ツミ)はあらじな大岩戸(オオイワト)あく。四方(シホウ)の国(クニ)咲(エ)み集(ツド)うらし真中(マナカ)の国(クニ)に。よきあしき 皆(ミナ)はらひませ科戸(シナド)の風(カゼ)に。