赤丹(アカニ)の頬(ホホ)に きこしめしませ 御酒(ミキ)たてまつる。 何事(ナニゴト)が起(オコ)って来(キ)ても先(マ)づ喜(ヨロコ)んで迎(ムカ)へねばならんぞ、近(チカ)づいてくるのは呼(ヨ)びよせたからぢゃ、こんないやな、きたないものは、ごめんぢゃと申(モウ)す人民(ジンミン)もあるなれど、それは皆(ミナ)己(オノレ)の心(ココロ)のうつしでないか。内(ウチ)に無(ナ)いものが外(ソト)から近(チカ)よる道理(ドウリ)ないのぢゃ、どんなものでも、喜(ヨロコ)んでむかへるとよろこびとなる結構(ケッコウ)な仕組(シクミ)、よく会得(エトク)せよ。何事(ナニゴト)も一段(イチダン)づつ、一歩(イッポ)づつぢゃ、一足飛(イッソクト)びは大怪我(オオケガ)のもと。